ビズパワーズ柳瀬智雄のコラム

「できること」と「役に立つこと」は違う

2025年11月23日

「できること」と「役に立つこと」は違います。

最近ではIoTやAIの進化を受けて、HRテックが非常に隆盛を極めています。

従業員の位置情報やメールやチャットなどのコミュニケーション情報をAIを使って分析し、従業員のメンタルや組織の状態を把握し、その改善の必要性を知らせるサービスが発達しているようです。

もちろん素晴らしいサービスもあると思いますが、技術先行型で「こういう分析ができるから役に立つのではないか」と言うアプローチもあるように思います

私は現在組織開発と人材育成の専門家ではありますが、前職のサラリーマン時代はWebマーケティングやネットビジネスを担当していたことがあります

2000年前後のネットバブル全盛期に、家電メーカー社員としてネットビジネスの企画運営に関わっていました

当時はインターネットが急速に普及していった時代です。

様々な可能性にビジネス界が舞い上がっていたように感じます。

インターネットを使えばあんなことができる、こんなことができる、と様々な可能性が模索され、いろんなビジネスが立ち上がり、スタートアップ企業が生まれ、そして消えていきました。

その原因の一つに「技術志向」があったと感じています。

技術的にできるからやろうという考え方です。

現在のHRテックにおいて違和感を感じるのは「数値化」です。

従業員のモチベーションや組織の活性度を数値化することによって見える化を図り、対応を促す仕組みです。

果たして人の感情や組織風土は数値化できるものなのでしょうか。

Aさんのモチベーションが90で、Bさんのモチベーションが80だからと比較できるものなのでしょうか。

C社の組織活性度が60で、D社の組織活性度が60だからと言ってそれぞれが同じ状態だと言えるのでしょうか。

個人的にはこれらの数値化を絶対視するのではなく、変遷を見るのに使うべきだと思っています。

数値の変化をもって、そこに何かが起こっていることを確認することはできますが、その数値自体を絶対視して考えるのは難しいと考えています。

技術者の方々は、技術的にできることにフォーカスしがちですが、我々ユーザーや専門家は、それが果たして役に立つかどうかに意識を向けなければいけないと強く感じています。

「できること」より、それがどのように「役に立つ」かを考えましょう。

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