ビズパワーズ柳瀬智雄のコラム職場の元気がなくなる宿命的理由
2016年06月09日
日本の多くの職場は、放っておくと元気がなくなる宿命にあります。それは仕事の進捗状況や個人のスキルを、「あるべき状態」に対する達成度で管理するからです。ダメなところを指摘することがマネジメントの基本になっているからです。
会議の場では、成功事例の共有よりも、失敗に対する原因究明や改善策検討に重きが置かれ、個人の教育もどちらかというと良いところを伸ばすより、足りないところを指摘され、是正を求められます。
やはり自分の劣っている点ばかり指摘されると、元気は出ませんし、自信も失われてしまいます。そのような指導ばかりでは、メンバーや職場の活力はドンドン落ちてしまうわけです。
もちろん不足の部分や問題点を放置するわけにはいきませんが、やはりバランスが大切です。部下の指導においては、改善を求めるのであれば、良い点も認めてあげる。褒めてから指導するようなバランスが大切です。
「上司が悪い点を指摘して何が悪い」とおっしゃるかも知れません。理屈ではその通りですが、指導される側の感情を考えると、そこは慎重な配慮が必要です。働くモチベーションは、理屈ではなく感情から生まれます。理屈だけでは人は本気で動きません。社員が元気に働く職場を実現するために、このバランスに配慮いただきたいと思います。
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