ビズパワーズ柳瀬智雄のコラムブラック企業をなくす方法

2014年04月25日

ブラック企業をなくす方法のひとつとして、簡単ではありませんが効果が期待できる方法があります。法律で規制するのでなく、経営者の良心に訴えるのでもなく、働く従業員自身によって実現できる方法です。

一般的に経営者は利潤を生みだすことを目指し、その方法として売り上げを拡大するか、コストを抑えようとします。後者のコスト抑制策として人件費削減の過度な部分(法に触れるもの)がブラック企業と言われる要因だと思います。経営者はブラック企業との批判を受けようとも、その方法が利潤拡大に効果があると判断するから続けているのです。

であれば、非ブラック企業の従業員がブラック企業の従業員以上の成果を実現して企業の業績を向上させ、ブラック企業を上回る利潤を実現すればよいのです。その結果、ブラック企業の経営者は利潤の回復を図るために、従業員に対する対応を変更する(非ブラック化)か、それに気づかない場合には、長期的には競争に負けて市場から撤退することになります。

要は「ブラック企業は儲からない」という状況を生み出せばよいのです。本質的に「ブラック」な経営者の考え方を改めるのは極めて難しいと思いますので、利潤追求のために「非ブラック」であることを選択せざるをえない状況を生み出すのが確実な方法です。

一見理想論に聞こえますが、本質的な課題解決の方法だと思います。ただこの実現はブラック企業の従業員でなく、非ブラック企業の従業員の行動にかかっています。今恵まれた環境で働いている方々の生み出す素晴らしい成果がこのような形でも社会をより良いものにする可能性があると考えています。

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